沐浴のたびに泣く赤ちゃん、こうなだめてみて:包み沐浴からルーティンまで
沐浴のたびに泣く赤ちゃんは、たいてい寒くて慣れなくて不安だからです。包み沐浴と湯温、洗う順番とタイミング、一貫したルーティンまで、泣く赤ちゃんを楽に洗う方法をまとめました。
沐浴の準備をしただけで、もう赤ちゃんが泣き出してしまい、毎晩の沐浴の時間が戦いのように感じられますよね。洗わなければいけないのに、泣く赤ちゃんを抱えているとハラハラして、「私が何か間違っているのかな」と自分を責めてしまうこともあると思います。
まず、少し肩の力を抜いて大丈夫です。赤ちゃんが沐浴を嫌がるのは、たいてい寒い、水が慣れなくて怖い、体が浮く感じが不安だからです。痛いというより、まだ感覚に慣れていないからなのです。ですから薄いおくるみで体を包んだままゆっくり入れ、湯温をちょうどよく合わせ、足先から洗って顔は最後にし、毎日同じ流れで短く終えると、泣きがぐっと減る赤ちゃんが多いです。
この記事では、赤ちゃんがなぜ沐浴を嫌がるのかから、泣きを減らす6つの方法、かえって逆効果になる行動、そしてこんなときは小児科へ、というサインまで順にまとめました。ただし赤ちゃんによって気質や反応が違うので、すべての方法がうちの子に同じように効くとは限らないことは、先にお伝えしておきます。沐浴の方法自体がまだ不慣れなら、へその緒が取れる前後の新生児の沐浴法もあわせて参考にすると、基本の流れをつかみやすいです。
赤ちゃんはなぜ沐浴のたびに泣くの?
赤ちゃんが沐浴を嫌がる理由はひとつではありません。たいていは温度差、慣れなさ、不安、タイミングが重なって起こる反応なので、原因がわかるとどこを手直しすればよいか見当がつきます。
- 急に寒くて: 服を脱がせた瞬間に空気がひんやりすると、赤ちゃんはその温度差に驚いて泣きます。沐浴の泣きでいちばん多い理由のひとつです。
- 水が慣れなくて怖くて: まだ水という感覚そのものに慣れていないので、体に触れる感じが脅威のように感じられることがあります。
- 体が浮く不安: 水の中で体が滑って浮く感じは、赤ちゃんには不安定に伝わります。支えてくれるものがない感じです。
- 顔・頭に水がかかって: 顔や頭に水がぱっとかかると、びっくりして泣き出しやすいです。
- 空腹や眠さが重なって: ただでさえ機嫌のよくない時間に沐浴まですると、より大きく泣きます。
- よくなかった経験を覚えていて: 前回の沐浴が怖かったら、水の音や準備の様子だけで前もって緊張することがあります。
この中でうちの子がどれに当てはまるかをひとつずつ見ていくと、下の方法のうち何から試すか決めやすくなります。
泣く赤ちゃんを楽に洗う6つの方法
ポイントは赤ちゃんが感じる不安と寒さを減らし、予測できるようにしてあげることです。下の6つをひとつずつ試して、うちの子に合う組み合わせを見つけていきましょう。
1. 包み沐浴でまず安心感を
薄いおくるみやガーゼタオルで赤ちゃんの体をやさしく包んだまま、ゆっくり水に入れてあげてください。体が包まれていると、水の中で浮く感じや驚き反射が減って、赤ちゃんがぐっと安心することが多いです。洗うところだけ少し開けて洗い、また覆う、というふうに進めると、寒さと不安を同時に和らげられます。水が怖くて大きく泣く赤ちゃんに、とくにまず試してみたい方法です。
2. 室温と湯温をまずちょうどよく
寒くて泣くことが本当に多いので、温度を合わせるだけで泣きが大きく減ることもあります。沐浴の前に室温を24〜27℃くらいに先に温めておき、湯温は37〜38℃、体温と同じくらいに合わせてください。お湯をためたら、腕の内側や手首で温度を確かめるとよいです。指先より手首・腕の内側のほうが敏感で、熱いかぬるいかを見分けやすいからです。熱すぎるお湯はやけどの危険があるので、熱いと感じたら必ず合わせ直してください。
3. 足先からゆっくり、顔は最後に
急に体をぱっとつけるより、足先からゆっくり水に触れさせてあげてください。下のほうから徐々に慣らすと驚きが少なくなります。顔と頭はいちばん最後に、水も最小限に使うのがたいてい楽です。顔に水がかかるのを怖がる赤ちゃんが多いので、頭は最後に軽くすすぐ程度にすると、泣きを減らすのに役立つことがあります。
4. 空腹や眠い時間は避ける
機嫌のよい時間に洗うだけで半分は成功です。お腹が空いているときや眠いとき、そして授乳直後は避けて、赤ちゃんが起きていて機嫌のよい時間帯を選んでみてください。毎日その近い時間に沐浴をすると、赤ちゃんも「もう洗う時間だな」と予測できるようになって、抵抗が減る傾向があります。
5. 目を合わせ声をかけながら短く終える
洗っている間ずっと赤ちゃんと目を合わせ、やさしく声をかけたり歌ってあげたりすると、赤ちゃんは不安が減ります。好きな沐浴のおもちゃをひとつ持たせるのも、気をそらすのに役立ちます。なにより沐浴は短く終えるのがよいです。きれいに洗うことより、赤ちゃんが「沐浴は怖くないこと」と感じられることが、今はより大切だからです。
6. 毎日同じ流れでルーティンを作る
沐浴 → 保湿 → 授乳 → 寝かしつけのように毎日同じ順で流れを作ると、赤ちゃんは次に何が来るか予測できて不安が減ります。予測できるという感覚そのものが、赤ちゃんに大きな安心感を与えるからです。一朝一夕には変わらなくても、同じ流れを数日くり返すうちに、少しずつ楽になる赤ちゃんが多いです。
沐浴の泣き対策、ひと目でチェック
方法がいくつもあって迷うとき、下の表で「何を確認し、何を避けるか」をすばやく点検してみてください。
| 項目 | こうしてみて | 避けて |
|---|---|---|
| 安心感 | 薄いタオルで包んでゆっくり入れる | 裸のまま急に入れる |
| 室温 | 24〜27℃に先に温める | ひんやりした部屋で服を脱がせる |
| 湯温 | 37〜38℃、手首で確認 | 熱いお湯、確認せず入れる |
| 順番 | 足先から、顔・頭は最後に | 顔から水をかける |
| タイミング | 機嫌のよい時間、毎日同じくらいに | 空腹・眠い・授乳直後 |
| 仕上げ | 目を合わせて短く | 泣いても長く抱えて洗う |
これはかえって逆効果です
泣きを早く止めようとしてする行動が、かえって沐浴をより怖くしてしまうことがあります。下の3つはよくある誤解なので挙げておきます。
ひとつめは、泣いても早く終えようと体をぱっとつけることです。急につけると一瞬は早いかもしれませんが、赤ちゃんは「沐浴は怖いもの」と学習してしまい、次はより大きく泣くことがあります。包んでゆっくり入れるほうが、結局は早い道であることが多いです。
ふたつめは、まず沐浴の回数を減らすことです。もちろん毎日洗う必要のない時期もありますが、泣く問題の核心は回数より温度・速さ・タイミング・包むことである場合が多いです。方法を手直しせず回数だけ減らすと、次の沐浴もやはり大変なままかもしれません。
みっつめは、水を怖がるからと顔からすすぐことです。顔に水が触れるのをいちばん怖がる赤ちゃんが多いので、顔と頭はむしろ最後に最小限にするほうが、たいてい楽です。
こんなときは小児科へ
ほとんどの沐浴の泣きは上の方法で少しずつよくなりますが、下のようなサインが見えたら、単に沐浴を嫌がるのとは別の問題かもしれません。このときはひとりで判断するより、小児科を受診するほうが安全です。
- なだめても毎回ひどく、痛がるように泣く
- 体の特定の部位が水に触れるととくに痛がったり、体を避ける
- 皮膚に発疹、傷、浸出液が見えたり、触ると痛がる
- 耳をしきりに触る、横になると激しく泣くなどで中耳炎などが疑われる
- 沐浴と関係なくいつもよりぐったりする、よく飲まない、熱があるなど、機嫌が悪そうに見える
とくに発疹や傷、痛みが疑われる部位があれば、原因を推測するだけよりも、受診で確認するほうが安心です。
沐浴のときに必ず守りたい安全
なだめることに気を取られていると見落としやすい安全2つは、どんなときも守ってください。
赤ちゃんを水の中に少しの間もひとりにしないこと。タオルや物を取りに行く必要があれば、短い間でも赤ちゃんを抱いて一緒に動いてください。浅い水でも溺水事故は一瞬で起こりえます。
湯温を毎回確認すること。急いで洗っていると温度確認を飛ばしがちですが、熱いお湯はやけどの危険があります。お湯をためるたびに手首や腕の内側で温度を確かめる習慣をつけておくとよいです。
よくある質問
包み沐浴はいつまでしていい?
決まった時期がきっちりあるわけではありません。赤ちゃんが水に慣れて気持ちよさそうにしてくると、自然と包まずに洗うようになることが多いです。うちの子がまだ不安がるなら続けて包んであげて大丈夫ですし、逆に包まれるのを窮屈がるなら、少しずつ開けて慣れを助けてあげてください。
方法を全部試したのに泣き続けます。何が間違っているの?
必ずしも何かを間違えたからではありません。赤ちゃんによって気質が違い、水に慣れるのに時間がかかる子もいます。数日から数週間かけて同じ流れをくり返すうちに少しずつよくなることが多いので、あまり焦らなくて大丈夫です。ただし痛がるように泣いたり、機嫌もいっしょに悪そうに見えたりするときは、小児科に相談してみてください。
沐浴の時間はどのくらい短くするのがよい?
正確な時間が決まっているわけではありませんが、赤ちゃんがつらそうなときは必要な部位だけ手早く洗って短く終えるのがよいです。今はきれいさより「沐浴は怖くない」という経験を積むことが先だからです。赤ちゃんが水を心地よく感じ始めたら、少しずつ延ばしていけばよいでしょう。
毎晩沐浴していますが、夜に洗って合っている?
決まった時間帯があるわけではありません。ただ、赤ちゃんが空腹だったり眠かったりする時間だけ避けて、毎日近い時間にすればルーティンが整います。沐浴がかえって赤ちゃんを目覚めさせて眠りを妨げるなら、時間帯を早めてみるのも一つの方法です。
最後にまとめると
赤ちゃんが沐浴を嫌がるのは、たいてい寒くて、慣れなくて、不安だからです。ですから薄いタオルで包んでゆっくり入れ、室温24〜27℃・湯37〜38℃に温度を合わせ、足先から洗って顔は最後にし、機嫌のよい時間に毎日近い流れで短く終えてみてください。泣いてもぱっとつけたり顔からすすいだりするのは避けるほうがよいです。
なにより、赤ちゃんを水の中にひとりにせず湯温を毎回確認すること、そして痛がるように泣く・特定の部位を痛がる・機嫌が悪そうに見えるときは小児科に相談すること。この2つだけ心に留めておけば、毎日の沐浴の時間が少しずつ楽になっていくはずです。赤ちゃんにも親御さんにも。