赤ちゃんのエアコン温度|とにかく24度じゃない、わが家・うちの子に合わせる方法

赤ちゃんの部屋のエアコン、とにかく22~24度に合わせるべき?おすすめの目安(24~25℃・湿度40~60%・室内外の温度差5℃)はスタート地点にすぎません。家の間取りと赤ちゃんの様子で微調整する方法、冷たい風・加湿・換気まで、あっさりと整理しました。

真夏の夜、眠っている赤ちゃんのそばでエアコンを何度に設定すればいいのか、悩んだことがあるのではないでしょうか。「22度? 24度? ちょっと寒いかな?」とリモコンを手に取っては置いて、を繰り返してしまいますよね。検索すると「とにかく24度」という声が多いのに、いざ自分の家で24度にすると肌寒かったり、それでも暑かったりして迷ってしまいます。

まず結論からお伝えします。新生児の部屋は、だいたい22~26℃(おすすめは24~25℃)、湿度40~60%が目安です。ただし、これは決して固定された正解の数字ではありません。家の間取りも、エアコンの位置も、赤ちゃんのコンディションも、家庭ごとに違うからです。ですから数字はスタート地点にして、最後の微調整は赤ちゃんの様子(首の後ろ・胸・背中の体温、汗、顔色)で行うのがよいです。

それからもう一つ。夏にエアコンはつけて大丈夫です。むしろつけるほうが安心な場面が多いです。暑い環境は、赤ちゃんに熱中症・脱水・睡眠のさまたげといった負担をかけてしまうからです。この記事では「なぜ固定の数字ではないのか」「では何を目安に合わせるのか」を、順を追ってほどいていきます。

エアコンをつけた涼しい部屋で、薄い夏の肌着を着てぐっすり眠る赤ちゃん

赤ちゃんの部屋の温度、どのくらいが目安?

いちばん気になる数字から整理します。新生児が過ごす部屋は22~26℃のあいだ、なかでも24~25℃くらいをおすすめの範囲と考えます。湿度は40~60%が心地よい範囲です。乾燥しすぎると鼻や肌がカサつき、湿りすぎるとカビやあせもができやすいので、このあいだを保つとよいです。

下の表にひと目でわかるようまとめました。ただしこの表は「固定の正解」ではなく「目安の線」だということを、まず覚えておいてください。

区分

目安の範囲

おすすめ

室内の温度

22~26℃

24~25℃

室内の湿度

40~60%

50%前後

室内外の温度差

5℃以内

体温を確かめる場所

首の後ろ・胸・背中

(手足は目安になりません)

赤ちゃんの部屋の夏の冷房の目安 — 室温24~25℃(範囲22~26℃)・湿度40~60%・室内外の温度差5℃以内をまとめた図

なぜ「とにかく24度」が正解ではないの?

ここからがこの記事の核心です。同じ24度でも、自分の家とお隣とでは体感がまったく違うことがあるからです。どうしてでしょうか。

まず家の間取りが違います。エアコンが赤ちゃんのベッドのすぐ上にある家と、リビングのエアコンの風がドア越しに流れ込む家とでは、同じ設定温度でも赤ちゃんが受ける涼しさはまったく違いますよね。天井の高さ、窓の向き、断熱の状態によっても、部屋ごとに実際の温度は変わります。リモコンに表示された24度が、ベッドの上の赤ちゃんが感じる24度である保証はないのです。

赤ちゃんの様子もそれぞれです。ぽっちゃりした赤ちゃんと細めの赤ちゃん、よく眠る赤ちゃんと汗っかきの赤ちゃんとでは、心地よく感じる温度が少しずつ違います。小児科の専門家も、数字ひとつにこだわるより、赤ちゃんが心地よさそうにしているかを見てあげてほしい、という趣旨で説明することがあります。結局のところ目安の数字は「どこから始めるか」を教えてくれるだけで、「ここが終わり」と決めつけてはくれません。ですから24度に設定しておいて、赤ちゃんを見ながら少しずつ上げたり下げたりするのが、実際にはいちばん合ったやり方です。

室内外の温度差5度、これはなぜ大切?

温度を決めるとき、もう一つ見ておきたいものがあります。それが外の気温との差です。よく「室内外の温度差は5℃以内に」といわれますが、これには理由があります。

私たちの体は、暑い場所と涼しい場所を行き来するたびに、体温を合わせようと自律神経をせっせと働かせます。大人でも温度差が大きいとだるくなったり頭痛が出たりしますよね。赤ちゃんはこの調節の働きがまだ未熟なので、急な温度差によりつらく感じることがあります。ですから外が33℃だからと部屋を20℃までぐっと下げるより、温度差を5℃前後にゆるやかにしておくほうが、体への負担が少ないです。いわゆる冷房による不調をやわらげる助けにもなります。

ただしこれも絶対のルールではありません。猛暑が厳しい日には5℃以内に収めるのが難しいこともありますが、そんなときは温度差より、赤ちゃんが暑くなりすぎないよう守ることを優先すれば大丈夫です。暑さで赤ちゃんがつらいよりは、温度差が少し大きくても涼しく過ごせるほうがよい場面もあるからです。数字に縛られないで、という話は、ここでも通じます。

涼しい室内で親の腕に抱かれて安心している赤ちゃん

最後の調節は赤ちゃんの様子で

目安の数字と温度差まで合わせたら、最後の微調整は赤ちゃんの体を見て行えば大丈夫です。これがどんな固定の数字よりも正確なものさしです。

確かめる場所は首の後ろ・胸・背中です。手足はもともと少し冷たいのが自然なので、手が冷たいから寒いと判断すると、うっかり暑く着せすぎてしまいます。首の後ろや背中にそっと手を入れてみて汗がしっとりにじんでいれば暑いサインなので、温度を少し下げたり服を薄くしたり、逆にひんやりしてぞくぞくしていれば少し上げたり、薄手の長そでを一枚足してあげればよいです。

顔色もヒントです。顔がとりわけ赤くて寝返りを打ちながらよく眠れないなら暑いほう、唇が青白くて体を丸めているなら寒いほうかもしれません。こうして赤ちゃんの体が送るサインを目安にすれば、リモコンの数字にこだわらなくても、うちの子に合った温度を見つけていけます。

冷たい風・加湿・換気・フィルター、短くふれておきます

温度と同じくらいよく聞かれるのが、風と空気のことです。要点だけかんたんに見ておきます。

  • 冷たい風は赤ちゃんに直接あたらないように。弱風にして、羽根は首振り(スイング)や上向きにし、赤ちゃんが風の通り道の外にいるようにしてあげてください。エアコンを消すのではなく、風の向きだけ変えれば大丈夫です。

  • 薄手の長そで・おくるみでおなかと体を覆ってあげてください。涼しい部屋でも、おなかが出ていると冷えやすいからです。

  • 加湿で湿度を合わせましょう。エアコンをつけると空気が乾きやすいので、40~60%のあいだを保つと、鼻や肌が乾きにくく心地よいです。

  • 2~4時間ごとに5分以上、窓を開けて換気しましょう。閉め切った部屋のよどんだ空気を入れ替えるためです。

  • フィルターは2週間に一度くらい掃除しましょう。カビやほこりがたまると、呼吸器・アレルギーに影響することがあるからです。

涼しい部屋なのに赤ちゃんがかえって鼻づまりしたり、だるそうに見えたりすると、いわゆる冷房による不調が気になるかもしれません。それが夏かぜとどう違うのかは赤ちゃんの冷房の不調かな、夏かぜかなで見分け方を整理しました。暑さそのものが心配なら夏のベビーカーに布をかけないでも参考になると思います。

こんなときは受診・相談を

エアコンをうまく合わせてあげても、赤ちゃんのコンディションがおかしいときは、環境のせいだけにせず、様子を見てあげてください。

とくに生後3か月未満、なかでも1か月未満の小さな赤ちゃんは、熱が上がるというだけでも、早めに受診してみるのがよいです。小さな赤ちゃんは、ほかの症状を待っているあいだに状態がすぐ変わることがあるからです。熱を冷房のせいだけと考えて様子を見るより、この時期は発熱そのものを受診のサインと考えてあげてください。

月齢に関わらず、赤ちゃんがぐったりしたり、あまり飲まなかったり、くり返し吐いたり、おしっこが目に見えて減ったり、呼吸の様子がふだんと違ったりすれば、早めに受診するほうが安心です。こうしたサインは赤ちゃんによって少しずつ違ってあらわれることがあるので、迷うときは待つより、小児科に確認するほうが気持ちも落ち着きます。

よくある質問

Q. 赤ちゃんが寝ているあいだ、エアコンを一晩じゅうつけっぱなしにしても大丈夫?
適した温度と湿度を保って、冷たい風が直接あたらないようにしてあげるなら、一晩つけておくこと自体が危険なわけではありません。むしろ熱帯夜に部屋が暑すぎると、赤ちゃんは眠りが浅くなり、汗で水分を失いやすくなります。ただし明け方は気温が下がるので、寝る前の設定のままにするより、赤ちゃんの様子を一度見て、温度を少し上げたり薄手の服を一枚足したりしてあげるとよいです。

Q. エアコンと扇風機を一緒に使ってもいい?
一緒に使うと涼しい空気が部屋に行きわたるので、設定温度を下げすぎなくてもすみます。そのかわり扇風機の風も赤ちゃんに直接向かないよう壁や天井のほうに向け、首振りをつけておくと、一か所だけに風が集まりません。

Q. 何度が正しいのか、温湿度計は必ず買うべき?
数字を目で確かめられると、調節はぐっとしやすくなります。とくに部屋ごとに温度が違う家なら、赤ちゃんのベッドの近くに温湿度計を置くと役立ちます。ただし機械の数字だけを信じるより、最後は赤ちゃんの首の後ろや背中をさわってみる習慣が、いちばん確かなものさしです。

Q. エアコンをつけると、かぜをひかないか心配です。
涼しいこと自体がかぜを起こすわけではありません。ただ急な温度差や乾燥、直接あたる冷たい風が、赤ちゃんをつらくさせることはあります。温度差をゆるやかにして、加湿と換気を心がけ、風が直接あたらないようにしてあげれば、その負担をやわらげられます。

最後にまとめると

赤ちゃんの部屋のエアコンは、22~26℃(おすすめ24~25℃)、湿度40~60%、室内外の温度差5℃以内がよい目安の線です。でもこれはスタート地点であって、固定された正解ではありません。家の間取りやエアコンの位置、赤ちゃんのコンディションはそれぞれ違うので、最後の調節は首の後ろ・胸・背中の体温と汗、顔色を見て行うのがいちばん正確です。夏はエアコンをつけるほうがむしろ安心な場面が多く、冷たい風だけ直接あたらないようにしながら、薄手の長そで・加湿・換気・フィルター掃除もあわせて心がけてあげてください。そして生後3か月未満の赤ちゃんが熱を出したり、月齢に関わらず赤ちゃんがぐったりして飲まず吐いたり、呼吸がおかしければ、ためらわず受診してください。数字に縛られず、うちの子に合わせれば、それがわが家の正解です。